箔の準備

材料

 

金箔

紙か鹿の皮で覆った板

竹箸

カッター

三椏紙又は楮紙 約2匁(初雪など)

バレン

オリーブオイル

 

切り分け

余分を出さないよう、金箔を模様の寸法に切り分けておく。厚手の金箔であれば、刷毛や竹箸で直接持てるが、薄手の金箔は非常に破れやすいため、前もって紙に置いておく必要がある。

金箔の準備は、風の通らない作業部屋で行う必要がある。更に金箔は、油が付着している表面や、プラスチック、金属類の表面にくっついてしまう。したがって、竹製の道具と紙の表面が作業に適している。画材屋で購入できる竹箸は、概して太く使いにくい為、自分でサンドペーパーで、内面をできるだけ薄く削ったほうが良い。箔が竹箸にくっつかないように、時折エタノールで先に溜まった油などを取る。

日本で一般に手に入る金箔は、1∼2ミクロンの厚みである。薄いため扱いにくく、発色が下の表面の色に大いに影響される。必要に応じて、厚い箔を作るように何枚かを重ね合わせることも可能である。

金箔を合わせる為には、紙を何枚か被せ鹿の皮で覆った台を使用し、箔を二枚重ねて竹べらを優しく充てて合わせる。

まず、紙に箔を写す。画材屋では、「あかうつしがみ」という金箔を写す紙が販売されているが、接着力が強すぎる為、印金の製作には不向きである。代替として「初雪」という薄い楮氏を用いる。バレンにオリーブオイルを少し塗布し、2~3回紙に均一に通す。油をつけすぎると、金箔は紙から剥がれなくなってしまうし、反対に、油の量が足りないと、金箔は糊に充てる前に崩れてしまう。

箔の寸法にピッタリ合わせて紙を切り分け、油をつけた面を箔に置く。このように準備しておいた箔を何枚かを重ね、カッターで切り分ける。箔が一枚の紙の表と裏にくっつかないように、箔、油を付けた紙、油を付けていない 紙を交互に重ねた方が良い。

 

紙二枚で挟んだ金箔を切る。

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